ぎっくり腰の原因
腰を痛める原因と聞くと、多くの方は柔軟性のあまり良くない体の硬い人を思い浮かべると思いますが、実際はそれだけでなくとても多くの原因が潜んでいるのです。今回はぎっくり腰になってしまう原因と、おすすめの対処法をご紹介していきます。
ぎっくり腰の主な原因としては、下記が挙げられます。
・突然の運動
・骨盤の歪み
・悪い姿勢(反り腰、猫背)
・内臓の機能、自律神経の乱れ
突然の運動
突然の運動では、それにより腰に負荷がかかったり、急に重い荷物を抱えたときに筋肉を損傷してしまうことがあります。突然の運動の例としては、急なダッシュやジャンプなどといった腰への衝撃を伴う動作などもあります。特に、予期せぬ動きやストップ&ゴーが激しいスポーツや運動では、腰への急激な負荷がかかりやすくなります。
また、重い物を持ち上げる際は腰への負荷が一気にかかるため、ぎっくり腰になる可能性が高いです。特に腰を前に屈ませながらの持ち上げや、回転させながらの移動は腰に大きなストレスをかけます。また、一回で持ち上げる重量やその時の健康状態(疲労や体調不良)によっても負荷は変わります。
骨盤の歪み
”骨盤の歪み”は下半身の負荷の前後差・左右差を生じるため、その差による片方への負担やそれをかばうことによる負担が腰にかかります。
悪い姿勢
”悪い姿勢”は運動をしていない状態にもかかわらず、負担がかかり続けてしまうため、その負担がかかり続けた状態で腰を動かすことで炎症を引き起こします。また、その姿勢による負荷で骨盤の歪みも併せて生じていきます。
具体的には、”反り腰”になることで腰の筋肉が常に緊張してしまうのはもちろんですが、反り腰により骨盤が前に傾くことで、前太ももやふくらはぎの筋肉も緊張してしまい腰周辺の筋肉が付く骨盤への負荷が強くなってしまいます。
また、”猫背”の状態が続くと骨盤が後ろに傾いてしまい、背中から腰までの筋肉が伸ばされたままになってしまいます。それでだけでなく、骨盤後傾により太ももの後ろ側も緊張してしまうため、骨盤への負荷が腰周辺の筋肉の負荷を強めてしまいます。
内臓の機能、自律神経の乱れ
内臓の機能低下で胃腸や肝臓、腎臓などの働きが弱くなり、それに伴い体の血流が悪くなり、筋肉や関節の動きが悪くなることによりぎっくり腰になります。特に夏など暑いときは冷たい物を多くとるため、胃腸が冷えることで自律神経機能の働きに重要な胃腸が冷え、自律神経の乱れからぎっくり腰が起こりやすくなったり、単純に腰回りの血流が悪くなります。
実は冬場が・・・
冬季になると、ぎっくり腰の発生頻度が増える傾向があり、主に寒さによる筋肉の緊張が原因だと考えられています。寒い中では身体は熱(体温)を保とうとするため、筋肉が収縮しやすくなり、普段は問題なくできる動作であっても、冬の寒さの中で急に行うと、筋肉などに通常時よりもストレスがかかり、ぎっくり腰を生じることがあります。特に注意したいのは、外出時や屋外での活動です。雪かきや雪上・氷上での歩行などは、体が冷えた状態で行うため、無意識のうちに筋肉に負担がかかることが多くなります。また、冬は運動不足になりがちで、筋力が低下しやすくなります。筋力が低下すると、体が急な動きに対応できなくなるため、ぎっくり腰になる可能性が高まります。
さらに、冬季の生活スタイルも影響を及ぼします。暖かい場所から寒い外に出る際の急な温度変化や、寒さによる身体の冷えは、血管の収縮を招き、腰の筋肉をより硬くさせる要因となります。
おすすめの対処法
それでは、ここでぎっくり腰の対処法をご紹介いたします。
まず、日常でのストレッチを行うことが有効となります。筋肉や靭帯を柔らかく保つことで、身体が急な運動をした時に対応することができます。特に腰周りの筋肉を重点的に伸ばすことで、ぎっくり腰を引き起こす可能性が低くなります。運動する前や長時間座って仕事をした後には、積極的に体を伸ばすなどして柔らかい状態を保つように心がけることが大切です。
次に、正しい姿勢を意識することも大切です。座っている時や立っている時、さらには重い物を持ち上げる時の姿勢が、腰への負荷に大きく影響してきます。座る際は背筋を伸ばし、おへその下に力を入れて安定した姿勢を保つことを心掛けましょう。また、重い物を持ち上げる際には腰だけでなく、膝から下も使い力を入れて立ち上がることで、腰への負担を軽減することができます。
定期的に適度な運動を行うことも大切です。ウォーキングや軽い筋トレ、水泳など自分に合った運動を続けることで、筋力を維持・向上させ、ぎっくり腰になる可能性を低くすることができます。特に、体幹(インナーマッスル)を鍛えることは、腰を支える力を高め、ぎっくり腰の発生を抑えるためにとても効果的です。
さらに、十分な休息を取ることも忘れないようにしましょう。疲労が蓄積すると筋肉が緊張しやすくなり、ぎっくり腰になる可能性が高まります。適度な睡眠やこまめな休憩を取り入れることで体の回復を促し、疲労が蓄積しづらい体づくりを心掛けてください。
まとめ
このように、様々な要素がぎっくり腰のリスクを増加させる原因となるものですが、適切な予防策やケアを行うことでリスクを軽減することができます。ストレッチや姿勢の意識、運動や十分な休息をとることなどが重要です。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。